業務日誌

健康じてんしゃ店の業務日誌です

2016

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2016–02–01

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仮営業中

ある方から、「商売は最初の印象を 5年間引きずる」と言われたことがあります。
つまり、商売は最初が肝心ということなのかもしれません。
写真は、現在の私の店舗。
この印象を 5年間引きずられるとなれば、ちょっと問題だなぁと思って、営業中の左端に「仮」という文字を入れました。

今日はどんよりした曇り空で、照明はおろか、電気のない店内は昼間から薄暗く、しかも入口は建具がないから寒く、こんなところで一日ひとりで居ると気がおかしくなります。
しかも、2月に完了する予定だった店舗工事は見積書すらなく、予算より大幅に高くなりそうと言われ、さらに、家賃、駐車場代をはじめ、いろいろな経費や商品の仕入れで、お金は出ていく一方。
そのような状況で、店内に展示する自転車の在庫リストを送って欲しいとメーカーから言われると、将来の不安もあって、昨日はついに極度の緊張から思考停止状態になってしまいました。

「それではいけない」と思い、今日は店を開けました。
すると、修理のお客さんが続けて来店。
その後は、私を心配していた妻が来ました。
それから、以前勤めていた時のお客さんも次々来店され、ストーブを囲んで楽しい雑談タイムとなりました。
夕方、店を閉めて帰宅途中に、私を心配してくれた友人から電話もかかってきました。

昨日は、思考停止状態になっている時に、関東に居るはずの友人から突然電話があって、「近くに来たから会おう」ということで昼食をごちそうになり、私の愚痴をたっぷり聞いてもらいました。

いろいろな方に助けてもらっています。

2016–02–02

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段ボール箱

本日の店の写真です。
ブリヂストンの担当営業さんに「余っている箱があったら下さい」とお願いしたら、4つの大きな段ボール箱が「看板娘」と一緒に届けられました。
箱の中はもちろん空ですが、店内では汚い壁を隠すパーテーションとして、店頭では道行く人に見てもらう直角看板の代わりとして使います。
これで少しは自転車店らしく見えるはず。
やれることは何でもやります。

昼過ぎ、独り寂しく店にいると、妻が話し相手にやってきました。
2人で雑誌を見ていると、パンク修理が入りました。
その後、昨日電話をくれた友人と年末にレース観戦に誘ってくれたSSさんが来店されて、修理の後には、退職したことを報告したかったお客さんも来店され、店内は一気に人口密度が高くなりました。

私が作業している間、妻は来店された皆さんと話したり、私の仕事をサポートしてくれたり、修理のお客さんが帰られる際に「ありがとうございました」と挨拶してくれたりして、店の看板娘としてしっかり働いてくれました。
心強いパートナーです。

話は変わって、
本日、ようやく店の工事が始まりました。
電気工事です。

2016–02–03

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前途多難すぎる

昨日の電気工事の業者さんから言われた通り、朝一番、関西電力へ新規契約の申し込みをしました。
それから急いで店に出勤し、シャッターを開けて営業開始。

電気の工事は昨日だけだったようで、今日は工事をする気配はありません。
「早く電気が使えるようになったらいいなぁ…」と思いながら、汚い壁からボヨヨ~ンと飛び出ているスイッチをボヤ~と眺めていたら、そこに関西電力の車が店の前に停車しました。

車から作業員さんが出てこられ、私は配電盤の場所を案内。
しばらくして困惑した表情の作業員さんから、「普通の状態ではありません。電気が来ていないんです!」と、衝撃の現状を報告されました。
結局、今日は何も進展せず、明日もう一度来られて電気工事の業者さん立ち会いで何かするそうです。
私の自転車店の開業は、前途多難すぎるような気がします…

話は変わって、
今日は小径車のホイール修正の依頼を受けました。
パークツールの振取り台にホイールをセットしてチェックすると、リヤホイールのセンターが 2mmもずれていました。
おまけに、スポークテンションも一部がユルユル。
今日は、久しぶりにスポーツ車系の作業をさせていただきました。

2016–02–04

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電気

店に電気がやってきました。

10時前、電気工事の業者さんと関西電力の作業員さんが配電盤の前で何やら話し合いがあり、しばらくして電気が使えるようになりました。
これで、明日からコンプレッサーの電源を借りに行かなくても済みます。
明日は、店にラジオを持ってこよう。

今月12日は、NTTの電話線工事が入る予定になっています。
大工さんからは、問題ないと言われています。
今日はその電話線を建物に引き込むための配管工事もするのかなぁ?と思っていたのですが、それはありませんでした。

今日はとても暇な一日でした。

2016–02–05

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音楽

自宅からCDラジオを持ってきました。

これまで、汚くて、寒くて、暗くて、ヒマで、寂しい、絶望的に工事が始まらない店舗の中に独りでいると、気が変になりそうでした。
今日は、ラジオを流しながら営業。
すると、スピーカーから聞こえる人の声、そして音楽のおかげで、とても気持ちが落ち着きました。
特に音楽は、前向きな気分になります。
音楽って、人に与えるパワーが凄いなぁと、今日は痛切に感じました。

閑話休題

マウンテンバイクの修理が入りました。
「量販店へ持って行ったところ、修理不可能と言われてしまった…」とお客さん。
ツーリングを共にした思い入れのある自転車なので直して欲しいということでした。
見れば、リヤ変速機がホイールに巻き込んで、リプレイスエンドと一緒に激しく破損しており、通常ならお客さんが持って行かれた量販店と同じ判断をする状態でした。
しかし、「思い入れのある自転車」という言葉に、「何とかやってみよう」と考え、修理を引き受けました。
大型の万力、電動工具をはじめ、バイスプライヤー、ヤスリ、タップなど、あらゆる工具を使ってエンド部を修正、リヤ変速機は新品に交換して、少し汗をかきながら作業をやった結果、問題なく乗れる状態に戻すことが出来ました。

その様子を見ていた妻が一言、
「器用やね」

2016–02–06

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電気があるのはいい

開店して一番、店内の電源でコンプレッサーを稼働。
その次に、ラジオのスイッチをオン。
電気があるって、いいなぁ~と感動します。
おまけに照明もあれば、もっといいんですけど…

以前、交通量調査を店の前でやったことがあるのですが、最も多かった時間帯は17時から18時でした。
ところが、日が暮れる17時頃になると照明のない店内は薄暗く、作業が出来ない状態になります。
さすがに、投光器を灯してまでして、店を営業する根性はありません。
だから、私の店は日没が閉店時間。

いつも「これからの時間帯が商機なのになぁ」と思いながら、シャッターをガラガラ~っと下ろして帰ります。

2016–02–07

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人の温かさ

とても寒い日曜日でしたが、心温まる日曜日でした。

昨年退職した店が移転する前、お隣は「ナカマ」さんという理容店でした。
ずっと前、私の結婚式前日の事、ナカマさんのお父さんから、
「おーい、井藤君、仕事終わったらうちにおいで」 と呼ばれました。
行ってみると、「ここに座って。明日は結婚式やろ。顔剃ったろ。お祝いや」と、きれいにしてもらった思い出があります。

実は、この度の開業では、店のオープン前に散髪してもらうつもりだったのですが、工事が始まらずに髪の毛はボサボサ状態。店の完成を待っていたらいつになるか分からないので、今朝ナカマさんへ散髪に行きました。

この度の私の開業について、ナカマさんにはものすごく応援していただいております。
昨年「自転車店を開業します!」と報告したところ、
「よし、姫路の理容店組合連中に井藤君の店を宣伝しとくわ」と、お父さん。理容店の組合って、横のつながりが強いので、大変ありがたいお言葉でした。
お母さんも、私の退職を自分の息子のように心配して下さって、
「娘と孫の自転車を注文するね」と言って下さいました。
いつも私の頭を散髪していただいているお兄さんは、来店されるサイクリストのお客さんに私の店を宣伝して下さり、おかげで懐かしいお客さんと再会できました。
そして、今日、私の開業お祝いということで白髪を染めて頂き、自転車のご注文も頂きました。
もう、涙が出るほど嬉しかったです。

今日も私の店には懐かしいお客さんが来店され、ストーブを囲んでいろいろな話が出来ました。
皆さん、私の事を気にかけていただいており、毎日寒いのですが、心温まる日々を過ごしています。
新規に開業するって、想像していた以上に大変で苦労が多いと痛感していますが、そんな時だからこそ、人の気持ちの温かさが身に染みます。

2016–02–08

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照明を設置

先日の日記にて、投光器を灯してまでして、店を営業する根性はないと書きましたが、今日は、その根性をむき出して営業してみました。
予想通り、17時から店の前を走る自転車が多くなり、18時を過ぎても少ないながら途絶えることはありませんでした。
いつもならシャッターを閉じている時間帯なので、店の前を通りゆく人のほとんどが私の店を初めて見ることになります。
「自転車店ここにあり」と、宣伝になったのではないかと期待します。

2016–02–09

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記念すべき

ストーブの火が消えてしまうほど風が強い日、ブリヂストン スクリッジWを組み立てました。
先週 5日にご注文いただいた自転車で、健康じてんしゃ店にとって最初の納車となります。
チラシを見て来店されたお客さまでした。

これから自転車店をやっていく中で、忘れられない一台になると思います。

2016–02–10

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非効率

店の工具箱です。
作業場から少し離れているので効率が悪いですが、現在の店舗では贅沢は言えません。
工具の場所が定まっていないので、「どこにおいたっけ」と探している時間が多くなっています。
———
最近、商品の在庫を揃えるための仕入れを続けています。
新規店舗の立ち上げなので仕入れが多くなるのは当然なのですが、それを帳簿に入力する作業が大変です。
それで、今日の更新は遅れてしまいました。
売上げを帳簿に入力する作業は一瞬で終わるのですが…

2016–02–11

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ケーブル交換

私の店では、一般の自転車を販売する予定にしていますが、スポーツ自転車については、メンテナンスの依頼を受けられるように補修パーツと専用工具を揃えています。
そうしたら、先日ロードバイクのメンテナンスが入りました。
ブレーキ、シフトケーブルとチェーンの交換です。
ブレーキインナーケーブルは錆びてスムーズに動かず、シフト調整も大きく狂っていました。チェーンも伸びており、スッキリさせたいというオーナーさんのご希望でした。
再びこうして、スポーツ自転車の作業をさせていただけるとは、本当に幸せな気分でした。

ロードバイクの作業がほぼ終わった頃、クロスバイクのお客さんが「チラシを見ました」と来店されました。
聞けば、ペダルを逆回転できないので購入した量販店で見てもらったところ、部品交換( ← 高額 )が必要と言われたそうです。
見たところ、とりあえず乗れる状態には戻せそうだったので、修理を引き受けました。
お客さんといろいろ話をしながら、作業は直ぐに完了しました。

「うわぁ、治った~」とお客さんに喜ばれると、とてもやりがいを感じます。

2016–02–12

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電話が使える

店の電話とインターネットが開通しました。

これまで、商品の発注や在庫の確認を自宅のFAXやパソコンで行ったり、担当の営業さんに電話でお願いしていました。
これからは、それらの作業を店舗で行えるので、自宅で過ごす時間にゆとりができそうです。

水道、電気、通信と、ようやく店のインフラが整ってきました。
現在、欲しいものは、寒風を遮る建具と手を洗う洗面台。

工事がはじまる気配はありません…

2016–02–13

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心を込めて組立

私の妻は、買物や用事で出かける場合、雨の日でも自転車に乗ります。
数年前、妻の自転車が悲鳴を上げました。
リヤホイールからのギーギーという異音です。
見てみれば、リヤハブの右側ベアリング部のグリスが流れ落ち、ボールベアリングが痛んだ状態でした。

写真は、昨日組み立てた新車です。
もし自分の店で販売した自転車が、同じ原因で異音を発したら申し訳ない事になります。
そこで、前後輪のハブ軸部にグリスをたっぷり入れて、ベアリングの玉押し調整をしてスルスルな回転にしておきました。

2016–02–15

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仮営業も半月…

今日は、2月中旬。
ポスティングした12500部のチラシでは、オープンする予定だった頃です。

仮営業を始めて 3週間経ち、いろいろな事が分かってきました。
在庫のこと。
来店されるお客さんの地域。
スポーツ車のお客さんのお話。
地元の方の反応。
次回チラシの内容。
などなど、ゆっくりしたペースで営業を始めたおかげで、無理なく少しずつ営業のスタイルを構築しています。
もし、店舗の工事を完了したタイミングで営業を始めておれば、かなり大変だったかなぁと思います。
そういう意味では、現在の仮営業は良い準備期間になっています。

でも、いつまでものんびりはしておれませんが…

2016–02–16

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凍える…

あまりに寒いので、店舗の奥の方にいました。
屋外から吹き込む寒風を遮るために、自転車の段ボール箱を横に置いて、ぼちぼちと事務仕事。
帳簿の入力や発注、ホームページの更新をしました。
今晩は、帰宅してからのんびり過ごせます。
しかし、店舗での事務仕事は過酷です。
凍えてキーボードが打てないので、時々ストーブに手をかざします。
これまで自宅でやっていた仕事を店でやれるのはありがたいのですが、環境が厳しすぎます。
はやく春よ来い。

2016–02–17

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チラシの効果

パンク修理がありました。
JRの線路より北側にお住いのお客さんで、チラシをご覧になられて来店されました。
いろいろと話しながら修理をしていると、
「最近、自転車屋さんが少ないですね。以前は近所に 2軒の自転車屋さんがあったのに、今はなくなっちゃいました。」とお客さん。

これまで修理で来店されたお客さんのほとんどが、「自転車屋さんが少なくなった。」「近くに自転車屋さんができてうれしい。」と言われます。

一般車を扱う個人の自転車店って、これからどうなるんだろう…と思ってしまいます。
私の店は、地域に根差した街の自転車店として、暮らしの支援をさせていただく仕事を長く続けられたらいいのだけど。

2016–02–18

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客引き

ガタガタガタと音を立てて店の前を自転車が通過しました。
その自転車に乗っていらっしゃった方が一瞬私の店の方を見られたので、私もその自転車を見れば、後輪がパンクしていました。
その時、自転車が停車。
私は思わず、「パンク治せますよ」と言うと、Uターンされて修理をさせていただくことになりました。
ヨカッタ、ヨカッタ。

2016–02–19

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ほっ

全額還付されることになりました。
ホッとしています。

2016–02–20

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今日は

雨の土曜日。
道行く人は少なく、のんびりした週末でした。

2016–02–21

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寒さにギブアップ

昨日に続き、のんびりした営業日。
このままでは、2日連続工具を持たないことになるなぁ…と思い、前から店にあった展示用の完成車を組み立てることにしました。

それは、ブリヂストン クエロ。
フレームに細身のクロモリパイプを採用したクロスバイクです。
トップチューブは水平で、飽きのこないトラディショナルなスタイルに惹かれて展示することを決めたモデルです。

組み立てる時間はたっぷりあります。
うどん、蕎麦屋さんのごとく、通りから見える店頭にて、まずはホイールの修正から始めました。

ところが、風通しが良すぎる我が店舗。ものすごく寒い。
それに耐えながら細かい作業を続けていると、全身が硬直して、頭まで痛くなってきました。
堪らず、店の奥に避難。風がないだけ暖かく感じます。

結局、今日はホイールの作業を終えたところで寒さにギブアップ。

2016–02–23

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ブリヂストン

写真は、ブリヂストン クエロのヘッドマークです。
組み立てを始めて感心することは、日本のメーカーらしい品質管理の高さと各部に見れる細かな心遣い。
それをもっとアピールすれば良いのになぁと思うので、今日の日記に書きました。
目が肥えている方なら分かってもらえると思うのですが、残念ながら海外メーカーのブランドイメージには後塵を拝している感が否めません。
私が同社の販売店であること、学生時代に同社のランドナーに乗っていたというひいき目を差し引いても、組み立て作業中に「ほー」と驚かされています。

クエロの組立の様子はこちら >

2016–02–24

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絶望的

仮営業を始めて、1ヶ月経ちました。
工事の見積もりが提示されていない現状は変わっていません。

2016–02–26

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セールスの電話

開通して間もない私の店舗の電話番号へ初めてかかってきた電話セールス。
そこから送られてきた通販カタログ。
商魂たくましい。

2016–02–29

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ようやく

今日、大工さんが店に来られ、見積書を受け取りました。
言われていた通り、希望していた金額を大きく越えていました。
見積もりの段階では、予算関係無しの贅沢な内容だったので、今晩は妻と現実的な内容を検討。
とにかく時間が無いので、早急に決めなければいけません。

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