業務日誌

健康じてんしゃ店の業務日誌です

2017

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2017–12–04

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コンポ入替

お預かりしたロードバイクのコンポをアルテグラからデュラエースに入れ替えました。
シマノ社の最上位モデルだけあって、ボルトに工具をセットし、回して、調整して、その作業がすべてが心地よいものでした。

2017–12–07

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メーカーサポート

ホイールを組み立てました。
最近、多いような気がします。
写真の部品は、ブリヂストン社のフロントホイール。
同社の場合、電話で車種を伝えるだけで必要な部品を供給してもらえます。
これは、販売した自転車をしっかりと整備、修理する小売店にとって、大変ありがたい事です。

2017–12–12

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緊急事態

18時頃、ご近所のYさんとお連れのおばさんが歩いて来店されました。
話を聞けば、カギを失くしてしまったという緊急事態でした。

施錠しているのは自転車ではなくスクーターで、駅前駐輪場にワイヤーロックを通して置いていたけれど、そのカギを紛失してしまったと、お連れのおばさん。
すでに夕飯支度で妻は店におらず、「さて、どうしようか」と考えましたが、私の仕事は人助けと決めているので、なんとかして差し上げないといけません。
そこで、Yさんに「おばちゃん、店の留守番してくれる?」と頼むことにしました。

私は店の試乗車を押して、お連れのおばさんと早脚で駅前の駐輪場へ向かいました。おばさんの案内でスクーターの場所まで行き、前輪に通されているワイヤーロックを外し(施錠されていなかった!)、急いでYさんが留守番している店へ戻りました。

最後にお会計となりましたが、一体いくら頂いて良いのやら…と悩んでいたら、「一緒に駅まで行ってもらえた事がうれしかった」と、お連れのおばさんは余分なお代を支払われました。

私の仕事は、自転車を通して、人との触れ合いでいろいろ学ぶことだと思っています。

2017–12–14

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客引き

「客引き」と聞けば、あまり良い印象は受けません。
県の条例でも禁止されている「客引き」ですが、白状すれば、私、一度だけやったことがあります。

ある日、おじさんが自転車を押して、店の前を通過しました。
職業柄、反射的に自転車のタイヤを見れば、空気が完全に抜けてしまった状態でした。
つまり、おじさんはパンクした自転車を押して、自転車店の前を通過したわけです。
私は、とっさにおじさんの後を追いかけて、「パンク修理できますよ」と声を掛けました。
それが、私にとって最初で最後の「客引き」行為です。
結果、おじさんは私の店に引き返し、修理を依頼してもらうことができました。

ここからは、今日の話。
夕方、ひとりの女性が自転車を押して、店の前をトボトボと歩かれていました。
私は、反射的にタイヤを見ましたが、パンクはしていません。
そのまま通過するのかなぁ~と思っていたら、店の正面を通り過ぎたところで立ち止まりました。
「どうしたんだろう?」と思って、店の外に出て、その女性の方に声をかけてみました。

「どうされましたか?」
「ここは、自転車の修理はやってもらえるんですか?」

自転車を見れば、チェーンが切れてしまっていました。
私は、女性のお客さんを店内へ案内して、自転車を直しました。

私の店は、自転車屋に見えないのかな…

2017–12–17

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棚卸はじめる

個人事業者にとって今月末は、決算です。
決算といえば、在庫している商品の合計金額を算出する「タナオロシ」が恒例。
常識なのか、どうなのか、よく分かりませんが、一般的にはタナオロシの時期に合わせて在庫商品を少なくするようです。
しかし、恥ずかしながら、不肖ながら、ワタクシ、イマイチ、その理由があまりよく分かっていません。

先月と今月にかけて、私は在庫商品を大量に注文しました。
その結果、タナオロシを目前にして、なんと、在庫が  1.6倍に増加。

タナオロシの時期に在庫商品を少なくする目的は、「節税」かな?と思います。
合法的な節税なら、事業者として習得しておくべき事です。
だから、あれこれと試算してみました。
何度も、何度も、決算書に数字を入れて試算して、貸借対照表の左右の数字を一致させ、あれこれ考えました。
しかし、そこで得られた結論は、在庫商品の数を減らしたところで節税にはなりませんでした。
そこで、考え方を変えてみることに…

実際に在庫している商品を「無かった」ことにして、在庫商品を少なくすることで試算。
すると、はっきり税金が少なくなることが分かりました。
いやいや、それはやってはいけない事で、節税ではなく、「脱税」という犯罪行為。私は絶対にしません。

私の店舗は、これまで天井下にあるロフトスペース(写真)に在庫商品を置いていましたが、先月より増えた在庫に対応するため、一部をガレージに移しました。
数日前より、タナオロシを開始しています。
1.6倍に増加した在庫商品の数をぼちぼちと、いやいや、しっかり正確に数えております。

2017–12–24

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不安な気持ち

3日前のこと。
スクーターに乗ったおばさんが来店され、「家に置いている自転車がパンクしているので直してほしい」と依頼されました。
私は、グーグルのストリートビューでおばさんの自宅を確認。
そのパソコンの画面をおばさんに見てもらいました。

「この家ですね?」
「そうそう、ここに通路があって、そこに自転車を置いてあるから」
「パンクしているタイヤは、前?後?」
「前や」
「どんな自転車?何色?」
「黒い普通の自転車や」

「今から仕事行ってくるから。料金はいくらかかったか、紙に書いて自転車に貼っておいて。後で店に持ってくるから」
おばさんはそう言って、スクーターに乗って店を去られました。

私は、妻に店の留守を頼み、車でおばさんの自宅に向かいました。
自宅に到着して、指示された通路を覗いてみます。
ところが、それらしい自転車が見当たりません。
1台の自転車は置かれていましたが、黒色ではなく、白色。
空気が抜けているタイヤは、前ではなく、後輪。
さらに、普通の自転車ではなく、ビーチクルーザー風の自転車。
おばさんが言っていた、前輪がパンクした普通の黒い自転車とは全く違います。

さて、どうしよう…

わたしは悩みました…
そこで、思い切ってクルーザー風の自転車を自動車に積込み、店に持って帰りました。

かなり不安な気持ちで、後輪のタイヤを見てみると、チューブ交換が必要でした。
また、そういう時に限って、通常のサイズではなく、26HEのファットな英式バルブという規格。
幸い、同サイズのチューブは在庫していたので、新しいチューブに交換して、再び自転車を自動車に積込み、おばさんの自宅の通路に戻しておきました。

それから 3日経ったクリスマスイブの今日、そのおばさんは来店される気配はありませんでした。
「もしかしたら、自転車が違っていたのかも…」と、不安な気持ちは増すばかり。
そこで、妻に頼みました。
「ゴメン、ちょっとおばさんの自宅まで行って、様子を見てきて」

おばさんの自宅は店から歩いて直ぐの場所です。
15分ほどで妻が店に戻ってきました。

「おばちゃん、シャッターが閉まっている時に来てくれたみたい。でも、そのあと風邪ひいてしまって寝込んでしまったみたい。お金はちゃんともらったよ」

自転車は、間違っていなかったようです。
やれやれ…、ヨカッタ。

電話にて、出張修理の依頼を時々受けます。
スムーズに事が運ばないことも少なくなく、電話の呼び出し音が鳴る度に緊張します。
人の役に立つ、社会貢献といえば、聞こえは良いのですが、軽々しく口にできるものではないと思っています。

2017–12–30

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タイヤのサイズ

電話の呼び出し音が鳴りました。

「はい、健康じてんしゃ店です」
「パンクしたんですけど、出張修理をお願いします」
「ご住所をお願いします」
「姫路市網干区 … 」

姫路市の西端に位置するお客さんのご自宅まで、往復で約 1時間。
店まで自転車を持って帰って修理するわけなので、2往復、2時間かかる事を考えると、営業時間中にそれだけの長時間、店を留守にすることはできません。
そこで、営業を終えてから対応させていただくことにしました。

定時にシャッターを下ろし、予測通り30分でお客さんの自宅に到着。
直ぐにタイヤを確認しました。
夜空の下、駐輪場の照明を頼りに、空気の抜けたタイヤ側面を見ると、28インチとありました。
しかし、これが曲者なのです。

20年ほど前、以前勤めていた自転車店にて一般自転車の修理をやっていた頃、28インチのタイヤサイズは少なくありませんでした。
ところが、現在はメーカのカタログから消え、街を走っている28インチの自転車はほぼ絶滅している状況です。
私の店でも、開業から 1件だけタイヤ・チューブを交換したことがあるだけです。

では、この度の自転車に装着されている28インチのタイヤの正体は…?というと、前者の28インチとは全く別物で、27インチよりわずかに「小径」な700Cというスポーツ車でおなじみのサイズなのです。
マウンテンバイクの世界でいう29インチは、700Cとビート径(622)が共通なので、話はますます複雑じゃ~
あぁ、ややこしい。

お客さんの自宅で自転車を受け取った後、自動車に載せて店に持ち帰ってチェックしてみたところ、前輪はチューブ、後輪はタイヤ・チューブ交換が必要でした。
幸い、同サイズのタイヤ・チューブはしっかり在庫していたので、直ぐに交換して、再びお客さんの自宅へ。

作業時間を含めると、約 3時間の出張修理となりましたが、遠方からでも修理依頼をいただけたことに嬉しく思いました。

2017–12–31

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ブレないように

雨降る大晦日、たいへんのんびりした営業日となりました。
すでに棚卸は終えて、今日は、来年に向けての新しい帳簿をエクセルで作成しました。

のんびりした営業日が続き、一日の売り上げが数千円という日が続くと、「これからどうなるんだろう…」という気持ちから、店を休むのが怖くなります。
孤独と不安。
この気持ちをどう克服するか。それを考えることが多い一年だったように思います。

今年は、営業開始を 1時間遅らせ、営業時間を10時~19時に短縮しました。
おかげで、朝はとてものんびり過ごしています。
臨時休業日もたびたび設けて、プライベートの時間を増やしました。
また、妻を誘って、各地へドライブ旅行にも出かけました。
2年前、創業準備に追われていた時は、定休日は設けず、早朝から夜遅くまで営業する覚悟でいたことを考えると、ずいぶん変わったと自分で思います。

一年があっと言う間に過ぎるように、人生もまた儚いもの。
だから、肩の力を抜いて、プライベートな時間を設けることが大切なのかな。
そうすることで、孤独・不安を打ち消して、新鮮な気持ちで仕事に打ち込むことが出来そうです。

一般自転車を扱う仕事は、想像以上に厳しいものです。
時々、創業の動機(2015年11月 3日の日記)を思い出しています。
これだけはブレないように、下町の自転車屋を続けていきたいと思います。

年始は、1月11日(木曜日)より、営業いたします。

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