なぜ自転車はパンクする?
私は、現役の自転車屋です。日々、店に入ってくるパンク修理をやっているうちに、ある現実を多くの人に知ってもらいたい気持ちになりました。
それは…、尖がったモノがタイヤに突き刺さって空気が抜けるパンクは、全体の半分以下です。
ここでは、私の店での実例を根拠にして、なぜ自転車はパンクするのかを詳しく解説し、半数以上のパンクは、事前に予防できた現実を明かします。

パンク原因の最多は空気不足
2020年の一年間、タイヤの空気が抜けて持ち込まれた自転車は914台ありました。そのうち、チューブに穴が開いていた事例に絞ってパンクの原因を整理してみたところ、下のような結果となりました。
・空気不足:51.4%
・異物貫通:21.7%
・タイヤ摩耗:10%
・リム打ち:5.2%
・リムバンド:1.3%
・不明 その他:10.4%
パンク原因の最多は、空気不足です。
多くの人がイメージする、タイヤに異物が突き刺さってチューブに穴が開くパンクは、意外と少ないのです。
上リストにある「不明・その他」の項目には、原因が特定できなかった事例の他に、チューブの劣化・不良をなどを合わせています。
「異物貫通」には、チューブ穴の外見から判断して、タイヤに刺さったモノ(ガラス・金属片など)が残っていなかった事例も合わせています。
空気が少ないと、なぜパンクするのか?
理由はひとつではありません。
それについては、後の項にて説明していきます。
もうひとつ知ってもらいたい事があります。
同期間のパンク修理を依頼された914台の自転車のうち、202台はチューブに問題が無かったのです。
そうのち123台の自転車は、虫ゴムの傷みが原因でした。
次の項では、虫ゴムについて説明します。

実は問題なかった?!
先にも述べましたように、タイヤ空気が抜けてしまって店に持ち込まれた914台のうち、ゴムの劣化・傷みが原因だった自転車は123台でした。
割合を考えればずいぶん多いですね。
虫ゴムの劣化とは、上写真の〇部分が傷んでいる状態です。
ゴムは必ず経年劣化するため、虫ゴムは半年から 1年毎の交換をお勧めします。特に蒸し暑い夏に虫ゴムが原因で修理に持ち込まれる自転車が多くなるため、虫ゴム交換のタイミングは、梅雨前と秋頃が理想的といえます。
タイヤの空気が抜けてしまったら、まずは虫ゴムが傷んでいないか確認してみましょう。 そして、虫ゴム部分を固定する金具(下写真の〇部分)が緩んでいないかチェックすることも忘れずに!
バルブ先端の黒いゴムキャップについても説明します。
このキャップは、ホコリなどゴミの侵入を防ぐためにあります。
「キャップが無くなったので空気が漏れた」と心配する人がいますが、パンクとは関係ありませんのでご安心ください。