健康じてんしゃ店

2023

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個人情報保護 その1
2023–07–08

マイナンバーカードの誤登録で、個人情報保護委員会がデジタル庁に立入検査するという。
省庁への行政指導と聞いて、これまでとは違ったドキッとするような気持ちになりました。

個人情報保護法は、平成15年5月に成立、公布されました。その後、情報通信の進化にともなう情報漏洩リスクの高まりに伴い平成29年に改正、施行されています。
そんな難しいことなんて自分には別世界というのは甘い認識で、たとえ自転車屋であっても他人事ではありません。

自転車屋の場合は、自転車を販売する際に防犯登録が法律で義務付けられており、お客さんの個人情報をいただくことになります。
さらに私の店の場合は、持ち込みの自転車についても防犯登録を受付けているため、盗難車の誤登録リスク回避のための意識をいっそう高める必要があります。

持ち込み自転車の防犯登録については、修理で来店されたお客さんと重なってしまうことも少なくありません。
そんな時、順番待ちのお客さんの存在で急かされる気持ちになり、登録情報の記入など人為的なミスが発生しがちになります。
ものすごくテンパった気持ちで個人情報を扱う状況は、この度のマイナ問題と共通しているかもしれません。

今回の個人情報保護委員会が行政指導を視野にデジタル庁に立入検査という記事を読んで、自分も個人情報を取扱っている責任を自覚する必要があると、あらためて感じました。

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個人情報保護 その2
2023–07–14

「店に住んでいるの?」とお客さんからよく尋ねられます。
「自宅から通っています」と返答すると、「あぁ、だから出てこなかったのね」とお客さん。
定休日や営業時間外にシャッターの前から修理依頼の電話したけど誰も出てこなかった…というお客さんの話です。

自宅が店舗という個人の自転車屋は少なくありません。
知り合いの同業者MDさん(2015年12月5日の業務日誌に登場)の話によれば、夜寝ている時に表から「出てこい!」と呼び出されることは数えきれなかったそうです。
その逆で、「シャッターを下ろしている自転車屋を表から呼び出してパンク修理してもらった」と、まるで武勇伝のように語ったお客さんの話は忘れられません。

私自身も、自宅でくつろいでいる時に「パンクしたんやけど」と、過去に出張修理を受けたお客さんから携帯電話がかかってきます。
このホームページには、自分の顔写真と一緒に名前、生年月日、経歴も載せていますが、それは個人という看板の元で商売をしているから。
毎月家賃を支払うのは大変ですが、自宅の住所まで世間にさらす必要がないところが貸店舗で営業するメリットだと思います。

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二度譲る
2023–07–22

タイヤのトラブルでお客さんが来店されました。
その修理作業をやっている途中、店の表に自転車を押したお客さんが来店されました。
それに気が付いた私は、直ぐに作業の手を止めて表に出ます。
その男性のお客さんから複数の不調を聞いてから、椅子に腰を掛けて順番を待っていただくように店内へ案内しました。

中断していた修理作業を再開したところで、今度は女性のお客さんが来店。
直ぐに工具を置いて表に出てご用件を聞いたところ、タイヤの空気を入れてほしいとのことでした。
2人の先客がいらっしゃる状況でしたが、女性のお客さんは順番を待っていただける様子はありません。
そこで店内のお客さんに承諾をいただいてから、女性のお客さんの自転車に空気を入れました。

2度の中断を経て再び作業を再開したところで、また別の女性のお客さんが自転車を押して来店。
表に出てご用件を伺うとパンクしたとのことだったので、およその待ち時間を説明してから店内のパイプ椅子に腰を掛けて順番を待っていただくようにお願いしました。

来店されるお客さんが一時に重なることはいつもの事ですが、この日はいつもと違いました。

3度の中断を経て、最初のお客さんの修理作業はようやく完了。
会計の後、次の自転車を店内へ運び入れたところで、その男性のお客さんが「私の自転車は修理に時間がかかりそうなので後に回してください」と言われたのです。
つい先ほどタイヤの空気入れで順番を譲っていただいたばかりなので申し訳なかったのですが、状況を考えた結果、そのご好意に甘えることとなりました。

商売においては、順番を待てない、無料で作業を依頼など、お客さんの自我に苦慮する場面が多い日々の中で、この日は2度も順番を譲られたお客さんに接することができて、本当にうれしい気持ちになれました。

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都合の悪い状況で
2023–07–31

たとえ修理作業中であっても、店の表にお客さんの来店があった場合は、その作業を中断して表に出るようにしています。
しかし、それが出来なかった事が最近 2件ありました。

あともう少し、1分もかからない内に作業が完了するという…その時に自転車を押したお客さんの来店がありました。
直ぐに気付きましたが、もう少しで終わるという気持ちで作業を中断することが出来ませんでした。
よし、終わった!と慌てて店の外へ出ましたが、自転車だけ残されてお客さんの姿は消えていました。
数時間後、そのお客さんが再び来店されて、ようやくご用件を伺うことが出来ました。

発電式の前照灯(ダイナモランプ)交換の作業をしている時でした。
取付ブラケット位置とランプ形状の問題で、前ブレーキに接触して作業が難航していました。
「なんとかならないか」と解決方法に苦心しながら作業に集中している時、店の表に自転車を押したお客さんが来店されました。
ちょうどその時、何とかなりそうだという良策を思い付き、それを成したい気持ちのために作業を中断することが出来ませんでした。
と、その時、店内で作業を待っていただいていたお客さんが席を立たれ
「どうぞ店の中に入って下さい。外は暑いですからね」
と、来店されたお客さんを店内へ招き入れて下さいました。
私は、申し訳ない気持ちで猛反省することになりました。

物事とは思い通りに上手くいくことは少なく、都合の悪い状況になることが多いものです。
そんな時、自分とお客さんのどちらを優先するのか?
日々、その連続です。

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